shishintheboardのブログ

小説、雑誌、新書、専門書、TV、ニュース記事などからの気になったことをメモしたり、そこから掘り下げて黙想したいことを書き綴ります。どんな形でもいいから、表現化したいな~。

気軽に書きとめよう!

現在興味津々なものがいくつかある。自分の中で旬を過ぎてしまったものもあり、まとめる気にはなれないものから列挙してみたい。


何年かぶりに、小説を読むモードに入ったのが今年の上半期。きっかけは宮本輝の『オレンジの壺』という小説だった。学生時代に今は亡き母親に薦められたこともあり、読んで面白かった記憶があった。今回、再読したのだが、よ~く忘れていて面白かった。前回読んだときには、主人公のバツイチ女性の視点だったのだが、今回は祖父や父親の視点でみると、なかなかほほえましい感じがしたのである。


宮本輝の小説で次に何を読もうかという感じで選んだのが、『流転の海』。大河小説のように話が続くので、ただいま三巻目でちょっと中断している。戦後の日本(大阪中心)という舞台もいいし、次から次へと事件が起こるのも、主人公の破天荒さによるものとして受け入れやすい。家族、親せき、仕事仲間、ライバルたちとのかかわり方に古き良き時代を思い返すことができる。


そして、その他にも沢木耕太郎の『キャパの十字架』と『凍』。特に『凍』は、凍傷のトウであり、登山家の話で良い作品だ。かなりノンフィクションらしい(フリークライマーの山野井泰史が主人公)のだが、面白い山岳小説として読めた。井上靖の『氷壁』とか、植村直己『青春を山に賭けて』をまた読みたくなった。『孤高の人』や『神々の山嶺(いただき)』はまだ読んでいない。