shishintheboardのブログ

小説、雑誌、新書、専門書、TV、ニュース記事などからの気になったことをメモしたり、そこから掘り下げて黙想したいことを書き綴ります。どんな形でもいいから、表現化したいな~。

GMできるかな

GM(ゲームマスター)用のスクリーンをつくっている。DIYで木工作業するのは苦にならないし、だいぶイメージが固まってきたのでやりやすい。


テーブルトークRPGするのに、ついたてがいるのだ。GM側には仕掛けのある迷宮地図やGMだけが知っておけば足りる専門的なルールを置いておく。プレイヤー側はキャラクターシートとサイコロ(ダイス)で充分なスペースがあったほうがいいのだ。お菓子をつまみながら、簡単なマップでも見ながら冒険を進められる。


GMにとっては、世界観と雰囲気を大切にしたいところ。そんな雰囲気を演出したいのに、資料やルールブックの山をプレイヤーに見せたくはない。そんなわけで、自分にとっての理想的なGMスクリーンが欲しいのだ。

まだ完成ではない。プレイヤーに見やすいように、戦闘チャートや武器表などをマグネットシートでつけておいて、スクリーンの外側に張り付けたいのだが、磁石ではうまくいかない。うすい鉄板をはめ込むか、カバーシートのように覆うかを考えている。

TRPGを愉しむ。

いまの子どもたちは、最初のものに触れる機会がなくてかわいそうに思うことがある。生まれた時からマリオ(旧マリオ・ブラザーズではなく、スーパーマリオ)はいたし、鉄腕アトムだってスピンオフのようなお茶の水博士の若い頃の話を先に観てる。RPGだってドラゴンクエストやファイナルファンタジーを途中からやってしまえば、色鮮やかで、ビット数が細かくリアルすぎるところから始めてしまうことになる。でも最初はシンプルなところからがいいのだ。


TRPGとは、テーブルトークRPGというゲームのこと。TVゲーム、ビデオゲーム、携帯スマホ・ゲームといった電子コンピューター・ゲームができる前からあったものだ。1970年代にD&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)やT&T(トンネルズ&トロールズ)が米国で起こり、人気になっていったらしい。絵と地図とキャラクターシートぐらいで、あとはGM(ゲーム・マスター)の話を聞きながら、仲間と一緒に役がらになりきっておしゃべりしながら遊ぶゲーム。普段、ノート・パソコンで仕事している私には、このアナログの世界がなんとも言えず心落ち着かせるものなのだ。


もちろん私だって、TRPGの初心者だ。うちの子どもたちにTRPGを誘えるほど、詳しいわけではない。学生時代にはTRPGなるものに触れる機会がなかったのだ。トレーディング・カードゲームが一部の若者に流行っていることは知っていた。でも自分がやるとは思っていなかった。ボードゲームなら、昔はダイヤモンドゲーム、すごろく、人生ゲームなどをしたし、いとこたちがプレゼントしてくれた『代表取締役社長ゲーム』と『クレイジー・クライマー』はとても愉しかった思い出だけが残っている。いまは亡き母親といとこらと遊んだトランプ遊びも忘れがたい。


社会人になり、子どもを授かってからこのアナログゲームに触れて、その面白さに目覚め、テーブルトークRPGにまで興味が広がってきたのだ。だから新鮮な気持ちでTRPGを愉しんでいる。GMとして物語をつくる喜びを味わっている。うちの子たちは、宝箱や魔法アイテムのトークンがあると喜ぶので、そんなものをプリントし、厚めの紙に貼ってつくったりしている。シナリオはルールブックに記載されているものや、TRPGの専門雑誌などから借用しつつ、アレンジを加えて用意する。


さあ、次はなにをしようか。T&Tの『トロールストーンの洞窟』にしようか。ゲームブックの『傭兵戦士』にしようか。少しづつ準備していこうと思う。

トンネルズ&トロールズのルールサマリー

◇勇かんな冒険者の君たちへ
 皆さんは、RPGというものを聞いたことがあると思います。ロールプレイをする遊びです。これは、1970年代からアメリカで遊ばれて、世界中に広まった「トンネルズ&トロールズ」というテーブルトークRPGのゲームです。背景はいわゆる剣と魔法のファンタジー世界なのですが、トロールという摩訶(まか)不思議な生き物と人間が一緒に生きている場所なのです。世界中の先ぱいゲーマーたちがこのゲームを遊びながら、試行さくごし、よりスムーズにたのしめるように変更を加えたものをこれからプレイします。コンピューター・ゲームのような目に見える刺激はそう多くないかもしれません。でも、皆さんには自由に話し合い、自分の役がらになりきって、演じながら遊ぶたのしみがあります。皆さんがこのゲームをたのしめるように、GM(ゲームマスター)が進行役をつとめます。ですから、GMの言うことは聞いてくださいね。これは物語のなかで遊ぶゲームですから、どうぞ遠慮なく危険に挑んだり、お宝を集めたりしてみてください!
◇プレイヤー・キャラクター(PC)づくり
   六面のサイコロ(ダイス)を三つ振って足した数(能力値)を自分のシートに振り分けます。1回目を選択した出目から10回連続して振って、より大きな数字を選んで各能力値にしてもいいです。能力値には、体力度、器用度、幸運度、速度、耐久度、知性度、魅力度、魔力度があります。
   役職には、①戦士、②魔術師、③盗賊、④魔法戦士がある。①の戦士は、鎧と盾による基本防御点が2倍になるという特権があります。前線での戦闘向きです。重い武器を扱うための体力度と武器を扱うのに、ある程度の器用度も必要です。タフさを求めて耐久度も欲しいところです。②の魔術師は知性度10、器用度10以上ないと、呪文を唱えることができません。魔術師は魔力度[第五版では体力度]を用いて魔法の呪文を唱えることができますが、武器使用に制限(威力がダイス2個以下の武器のみ)があります。③の盗賊は武器と魔法の両方を使えますが、魔法習得に制限があります。④の魔法戦士は能力値決定の出目が全部12以上ないとなれないので、幸運でないとなれません。さらに魔法戦士は、防御点に+1のボーナスと、魔法が使用でき、魔法の制限が盗賊よりは少ないのです。
   種族には、人間、ドワーフ、エルフ、フェアリー、レプラコーン、ホブなどがあります。人間以外の種族には、先に振り分けた各能力値を修正する計算が必要です。[完全版簡易ルールを参照。] 
体力度、器用度、速度、幸運度の能力値は12を超えるごとに、「個人修正」(戦闘時のボーナス)を出します。この個人修正を戦闘ターン時に、自分の武器によるヒット数に加えることができます。
◇魅力度について
   魅力度は、必ずしも見た目の美しさではなく、個人の持つ魅力と他人に与える影響、威圧度の指針です。カリスマや指導力という場合もあります。魅力度が14以上のキャラクターは、見た目はさておき、交渉力や影響力を持ちます。依頼主から多くの報酬をもらう交渉や、お店の主人から商品を値切らせるのが上手なのです。
◇最初に手にする金貨
 ダイスを三つ振って、その合計を10倍したものを所持金とします。1・1・2、1・1・3が出てしまった場合には、GMが特別に振りなおしを許します。少なくとも60金貨(ゴールド・ポイント)をもって、武器や防具を調達できるようにします。買い物などでのおつりとして、銀貨、銅貨を手にすることもあります。銀貨は10枚で1金貨、銅貨は10枚で1銀貨です。
◇武器などを選ぶときの注意点 
武器を選ぶときに気をつけたいことがあります。①自分の所持する金額と能力値に似合ったものを選ぶこと、また、②重量点に気をつけて、自分の限界重量(体力度の10倍)の半分以下におさえることです。限界重量の半分を越えると、過重となり、逃げるときの速度や俊敏な動きに制限がかかってしまうのです。ちなみに、1重量点は1/10ポンド(約45g)。その他の装備にもそれぞれの重量があるので、持ち運ぶときは現在重量に加算しておくこと。宿に置いておくなどの工夫をしてもよいのですが、使いたいときに使えない場合もでてくるし、旅の都合で自分の宿に戻れないことも考えられます。だから無難なのは、お金にして持ち運ぶことです。貨幣(コイン)は金、銀、銅にかかわらず、1枚あたり1重量点。宝石も1個あたり、1重量点。
◇セービング・ロール(SR)
 GMにより、「それでは、レベル1で、幸運度のセービング・ロールをしてください」などと指示されることがあります。その場での対処が、幸運だったかどうかを決定するものです。レベル1のセービング・ロールの場合、20から能力値の数値を引いて、それが基準値になります。六面ダイス2個(2d6)でその基準値に達することができれば成功です。ぞろ目の場合は振り足し。ただし、出目が1・2、1・3の時は自動失敗。なお、種族の「人間」だけは、SRの振りなおしができます。でも2度目の結果を受け入れなければなりません。また、状況にあったタレント(得意な技能)を持っている場合、SRの結果に「+3」することができます。皆さんは、セービング・ロールをする前に、「こんなタレントを持っているんだけど、ボーナスもらえるかな?」と、GMにたずねましょう。
◇戦闘ターンの手順
1.不意打ち。通常ターン(10分)での移動中は、不意打ちされないか、どうかを充分に注意しましょう。逆に、敵への不意打ちができそうな場合には、積極的に仲間と相談してみましょう。「罠」を仕掛けて待ち伏せするなど、アイディアを出しあって、GMにそれができるか、きいてみましょう。
2.魔法と飛び道具。遠距離とはいえ、射程距離内まで敵に気づかれずに近づけたなら、その敵一体にめがけて<これでもくらえ!>の呪文や弓矢をあびせてやろう。魔法の場合は、通常、百発百中だ。相手は防御も効かないのです。ほかの仲間との総攻撃の時にも、同じ分のヒットを加えることができます。ただし、飛び道具の場合には、器用度でのセービング・ロールが必要になります。命中判定。成功すれば、再度、武器ダイスを振って相手に直接ダメージを与えられるのでよし。失敗してもほかの仲間との攻撃に加えられる。
3.総攻撃。残りの仲間は、接近戦用の武器で攻撃します。武器ごとに決められた数のダイスを振り、修正と個人修正を足します。総合計を算出し、GMによる敵の総攻撃と比較します。大きいほうが勝ち。
4.(勝った側の合計ヒット-負けた側の合計ヒット)÷負けた側の戦闘参加者数が、負けた側のキャラクター一人一人へのダメージとなります。このダメージは、各自、自分の防御点(鎧や盾)の分だけ減らせることができます。魔術師へのダメージは少なくさせてあげたいものです。受けたダメージを耐久度から引きます。これで戦闘ターン(2分)終了。次のターンに進む。耐久度0になるとひん死状態になります。敵集団を全滅させるか、退散させたなら君たちの勝利だ。
◇モンスター・レート(MR)
   敵キャラクター(モンスター)は、通常、モンスター・レート(MR)でその強さを表します。モンスターのヒットは、〔ダイス(MR/10+1)個+修正MR/2〕。耐久度はMRで代用される場合が多い。ダメージを与えるとMRが減って、修正も減るので、戦いやすくなります。完全版ルールでは、ダイスを振る個数は変わらないとありますが、ここでは、MRが減少することでダイスの個数も減るという第五版ルールを採用します。
◇悪意ダメージ
 戦闘ターン時での弱者側に「6」の出目があった場合、それごとに1点の悪意ダメージを勝者側のキャラクターそれぞれに与えることができます。その際、防具で防ぐことはできません。
◇回復
 戦闘などで負傷したり、消費したりした場合、耐久度や魔力度が減点されます。これらは、回復するのに一定の時間をようします。魔力度の場合、10分で1点回復し、耐久度も同様です。
また、戦利品などで手に入れた(必要体力度が自分の体力度よりも高い)重い武器を使用したり、重いアイテムを持ち運んだりする場合、体力度を極端に消費してしまうことがあります。そんな時には、疲労回復のために戦闘ターンを外れることや、その場に仲間を残して(任務を中断して)出直してくるということも考慮に入れましょう。あまり張り切りすぎると、自分だけ死期を早めてしまうのですから!
◇武器の両手持ち
武器には、使うのに必要な体力度と器用度がそれぞれ決まっています。二つの武器の必要体力度と器用度を足して、自分の能力値がそれに足りていれば、両方の武器を同時に使うことができます。
◇魔法 [呪文(じゅもん)リストは、別紙参照。]
 魔術師は杖などの集中道具を用いれば、その自分のレベル分だけ、魔力度を節約することができます。自分のレベルよりも低いレベルの呪文を唱えた場合、差し引いた分だけ魔力度を節約することもできます。ただし、最低1は魔力度を消費します。盗賊は杖などを使用して効果を得ることができません。魔術師と魔法戦士は1レベルの呪文を全部知っています。2レベル以上の呪文は、習得しなければなりません。盗賊は、教えてもらわないと1レベルの魔法すらも知らないのですが、誰かから教わったのでしょう、呪文を一つだけ最初から知っています。使い勝手のよい<これでもくらえ!>をお勧めします。魔術師は「魔術師ギルド(組合)」へ行けば、呪文を一つ定価で買うこともできます。ただし、とても高価なのです。ですから魔術師は、武器を集める代わりに呪文を集めるものなのです。
◇冒険点
   いわゆる経験点。もっとも高い能力値が10~19なら、1レベル。20~29なら、2レベルになります。各能力値の成長は、現在の能力値の10倍の冒険点を用いて、アップさせます。
    戦闘に勝利したり、危険を経験したり、状況を打開するいいアイディアやロールプレイがあると、GMからボーナス冒険点がもらえます。さらに、セービング・ロールをすると、〔そのときのサイコロの出目×セービング・ロールのレベル〕点冒険点が入ります。魔法を使うと、消費した体力度と同じ数字だけ冒険点が入ります。しかし、厳密にそれをGMが記録しておくのは、大変なので採用しません。その代わりに、GMはゲーム終了時に多めの冒険点を用意することにします。皆さんには、ダンジョン(地下の迷宮)から生還した場合には、ボーナス冒険点(難易度×100)もあげることにしましょう。
レベルがアップするごとに、冒険点を300点消費することで、新たなタレント技能を習得できます。獲得できるタレントは、+3の効果があります。レベル1での幸運度SRチェックのときに、あなただけタレントの「泳ぎ」の+3を加えることで成功率を高められます。例えば、お堀のある城からの脱出を、君だけが成功した、なんてことがありえます!君の仲間は別の脱出ルートを探さざるをえませんから、憎まれてしまうのがつらいところですが・・・・・。
◇備えあればうれいなし 
    冒険の開始時、または開始中に、市場(グランバザール)に訪れたなら、各種の商品を買うこと、情報収集や耐久度などの回復を図ること、あるいは、資金を調達することができます。その他、キャンプ道具などを売る雑貨屋、魔法アイテムなどを扱う質屋(リサイクルショップ)、薬屋・病院、武器・武具専門店、露(ろ)店やレストラン・パブ・遊戯場、大衆浴場、木賃宿・冒険者の宿、魔術師・魔法戦士・盗賊の各ギルド(組合)、教会・学校・社交場などがあります。お金(ゴールドポイント)は、ただ貯めるばかりでは、挑戦する機会を逃してしまいます。より果敢な冒険をするために、時とお金を有効に考えて使いましょう。
◇最後に、守ってもらいたいこと
 これだけわかれば、充分に「トンネルズ&トロ-ルズ」をたのしむことができます。さて、皆さんには、GMから、状況に応じて手渡される資料などがあります。このルールサマリーも資料ですね。また、部分的な地図であったり、アイテムのトークンや宝箱だったりします。しかし、すべてのものが可視化されるわけではありません。GMが口で説明するだけの場合もあります。GMには、君たちとの間をへだてる壁のようなものがあります。GMスクリーンというものです。その内側には、GMだけが見ることのできる、地下迷宮内のちみつな地図や謎解きの答えがあります。でも、君たちはGMスクリーンの内側をのぞき込むようなことはせず、GMから与えられたものだけでこれからの冒険を挑戦してみてください。皆さんの想像力が頼りです。これからの冒険が、君たちだけの特別な物語になりますように!